2012年・競馬の最近のブログ記事

2012年競馬の総決算、有馬記念は1・2番人気馬が出遅れる波乱のスタート。
ゴールドシップは発送後ダッシュが着かず5〜6馬身差をつけられる。
もっと深刻なのがルーラーシップ。ゲートが開いた瞬間に
鞍上を振り落とさんばかりの立ち上がり。絶望的とも言える発馬の失敗。

レースは同じ勝負服のアーネストリーとビートブラックが引っ張り、
1000mを推定1:00.5のラップで通過。
やや早めといえるペースに出遅れた2頭は救われる形となる。

向こう正面を過ぎた残り800mからゴールドシップが菊花賞で見せた大まくりを始める。
競走馬のピラミッドの頂点まで勝ち上がってきた猛者たち相手に常識破りの戦法。
この乱暴な戦い方ができるのも前走で結果を残した故。
大一番で見せたパフォーマンスは驚愕、3角から追い通し、
最後の中山急坂で更にギアチェンジをするスタミナを残している圧巻の一言。

ほぼ完璧といえる競馬を見せた先行抜け出しのエイシンフラッシュを
並ぶ間もなくかわし、後続に影も踏ませぬ圧勝劇を見せつけたゴールドシップ。
最強馬オルフェーヴル、女傑ジェンティルドンナとの覇権争いに見事割り込んで見せた。

パフォーマンスから言えば、今日の勝利は「ベストレース」と認められる衝撃的なもの。
ジャパンカップでのオルフェーヴルvsジェンティルドンナのぶつかり合いにも負けない印象を残した。
ステイゴールド×メジロマックイーンの黄金血統は存在することを高らかに証明した。
しかし、派手な勝ちっぷりとは裏はらに、今後大きなタイトルを狙うに当たり
スタートダッシュという基本的な課題を残したとも言える。

スタートダッシュが着かず、5馬身以上も出遅れていては、いつ足元を掬われても不思議ない。
ましてや、日本競馬悲願のビックタイトル凱旋門賞を狙うのなら、
はっきりとしたウィークポイントは矯正しておきたいところ。

そう言った意味で、ルーラーシップはGⅠレースに出走が許さない致命傷。
今後ゲート再検査が課されることが決定した報道も見られるが、
レースを経験するたびに出遅れグセは悪化する一方。
いつもながらの光景とはいえ、晴れの有馬記念でのスタート直後の失態。
スタンドからは悲鳴ともつかない歓声が上がるレースを繰り返すことは
ファンにとっての背信行為とも言える大罪。

数々の勲章を手にしてきた角居調教師の手腕をもってしても治すことが
叶わないのであれば、競走馬として欠陥の烙印を押されても致し方ない。
このような醜態が繰り返されると日本競馬のレベルする疑われてしまう。
お金で血統を集めるだけで調教技術は2流3流と嘲笑されかねない。

絶望的な出遅れから3着に食い込む能力は誰もが認めるところ。
血統的にも母エアグルーヴとその人気は不動のものと言える。
絶望的な出遅れグセも特徴の一つとして許容されるには勝利するほかない。

ゲートで立ち上がり、10馬身以上の出遅れで3着どまりでは、投票したファンは堪らない。
次走は進退をかけたゲートといえよう。名門厩舎の仕事に期待したい。

関東馬期待のルルーシュは8着どまり。
先行集団で3番手に付ける絶好のポジションも最後の急坂で脚が止まる。
まだまだ、一流馬相手には力を出しきれない印象。
今日の有馬記念がGⅠ初挑戦。
今後ステップレースから力を付けて大舞台で結果が残せるよう期待したい。

今後の注目はサラブレットとしては一癖も二癖もある黄金血統と
抜群の安定感を見せるディープインパクト産駒の覇権争い。
次の世代へと駒を進めることとなる。

ダービー馬を輩出し、種牡馬として揺るぎない地位を手にしたものの、
牡馬中距離線ではいまひとつ印象が薄いディープ産駒の爆発にも期待したいところ。

2歳陣では、シンボリクリスエス×シーザリオの超良血エピファネイアが
出世レースラジオNIKKEI杯2歳Sを制し、世代トップに躍り出た。
それに対し、朝日FSで、ちぐはぐさを見せたキングカメハメハ産駒コディーノの挽回できるか。
ディープ産駒の期待馬キズナはNIKKEI杯2歳S3着からの巻き返しを見せたい。

未勝利戦を脱出してばかりの黄金血統オルフェの全弟リヤンドファミユの今後の成長にも期待。
東京スポーツ杯2歳Sで鬼脚2着に食い込んだ外国産馬レッドレイヴンも新風を巻き起こせるか。
来年もクラシック戦線を賑わせる有力馬たちの動向に注目していきたい。
7番人気の伏兵ロゴタイプが見事、朝日杯フューチュリティステークスを制する。
去年のアルフレードに続き、関東馬の勝利。
そのアルフレードが記録したレースレコードと並ぶ1:33.4でのゴール。
マイル戦線の主役候補に名乗りを上げるには十分な走破タイムを記録。
父ローエングリンとマイル適性が見込まれ、来春のクラシック戦線を進むのか、注目したい。

一方、圧倒的一番人気に押されたコディーノは、タイム差なしクビ差負けで2着に沈む。
道中での折り合いを欠いたことが、最後の中山急坂で脚が止まる原因となってしまった。

単勝1.3倍とファンの支持を集めたことが、鞍上横山典弘騎手のペース判断に誤差を与えたか。
ラップタイムはスタートから3Fを33.9秒とハイペース。
4〜5番手と絶好のポジションをキープするも、閉じ込まれるのを嫌ったのか、
馬込みから外側に位置取りを変える。

しかし、この判断が完全に裏目に出た形。
抜群の操作性を武器とするコディーノが騎手の指示に過剰反応を示す。
スピードが落ち着いたマイル戦の中盤で先頭に並びかける。

慌てた鞍上がブレーキを掛けると再び4〜5番手に位置取りを戻す。
しかし、一瞬しか息を入れるタイミングのないマイル戦では致命的。

直線に入り、外から先行するロゴタイムを捕らえに行くも、
坂を登りきったところで脚色が揃ってしまい、最後のクビ差を縮めることが出来ず。
痛恨の配線となってしまった。

東の横綱候補として、このレースはなんとしても制しておきたいレースであった。
7番人気馬を抜き去ることができなかったことは印象的にも決め手にかける印象。
群雄割拠と謳われる2歳牡馬陣で頭ひとつ抜け出すチャンスを逃してしまった。

どっしりと構えて直線で勝負すれば、あっさり抜け出すことも有り得たようなレース展開。
陣営は折り合いを欠いた事を敗因に上げていたが、これは疑問符。
ドタバタした道中は騎手の操縦ミスのように感じられた。

圧倒的一番人気に騎手に与えた精神的プレッシャーは相当なものであったのであろう。
抜群のペース判断を誇る横山典騎手がまさかのミスジャッジ。
藤沢厩舎と蜜月を築いた関係は簡単には崩れないであろうが、
コディーノは競馬サークルで圧倒的な存在感を示すサンデーレーシング。
今後の鞍上が変更される可能性すら考えられる。

鞍上が外国人・地方出身騎手に乗り替わることがないことを祈りたい。

5番人気のローブティサージュが今年の阪神ジュブナイルフィリーズを制覇。
ゴールドシップを擁する今年絶好調の須貝厩舎にまた一頭、期待馬が誕生した。
ウォッカ、ブエナビスタと歴史に残る女傑が名乗りを上げた同レース。
ローブティサージュも名牝としての第一歩を踏み出した。

勝ち馬の鞍上秋山騎手はカレンブラックヒルのNHKマイルカップに続き、
今年に入り2つ目のGⅠタイトルを獲得。
騎手・厩舎ともども飛躍の一年となった。

父ウォーエンブレムは一度は種牡馬としては失格の烙印を押された馬。
今年誕生した産駒も19頭と軌道に乗ることはできていないが、
GⅠ馬は秋華賞馬ブラックエンブレムに続き2頭目。
来春以降のクラシック戦線に向け、ローブティサージュの活躍を期待したい。

今年のジャパンカップダートはニホンピロアワーズが制した。
6番人気とマークされることなく、逃げる武豊のエスポワールシチーを追走。
最後の直線では、持ったままで急坂を駆け上がり、
勝負どころで気合を入れると他馬を3馬身ちぎる圧勝劇。

前走みやこSは1番人気に押されたローマンレジェンドとクビ差の接戦。
2着に惜敗しながらも、実力の一端を見せていた。
勝った酒井学騎手は15年目にして始めてのGⅠタイトルを手にする。
ニホンピロアワーズは5歳馬ながらも、今年に入り急成長。
中央の重賞未勝利ながらもビックタイトルをかっさらった。

距離適性は中距離向きに見えるが、来春のフェブラリーSは東京コース。
ここでの勝利で、ダート界のチャンピオンホースとしての地位を確立できるか、
注目したい。
今年のジャパンカップは三冠馬対決と銘打たれたレース。
そんな中、現役最強のオルフェーヴルが1番人気、
前日まで2番人気だった三冠牝馬のジェンティルドンナは
-14kgの馬体減を嫌われ、直前で3番人気に落ちる。

大外枠に入り、スタートを不安視されたオルフェーヴルは、無事ゲートから出馬。
歓声の上がる観客席前を掛かることなく追加。
中段後方に位置取り万全のレース運びを見せる。

一方のジェンティルドンナは抜群のスタート反応でゲートを飛び出し、
逃げ馬ビートブラッグに並びかける勢い。
外枠発走ながら、3番手でインコースを確保する。

経済コースを取りスタミナを温存、レースも1000mを60秒台と平均ペースと理想的な流れ。
最終コーナーを回ったところでも手応え十分の中、
外から襲いかかるオルフェーヴルの仕掛けを待つ。

先に仕掛けたオルフェーヴルが大逃げを打つビートブラッグを
早めに捕らえに行き先頭に立つ。
その直後インコースで脚を貯めていたジェンティルドンナが一気に加速。

他馬を置き去りにしようとするオルフェーヴルにただ一頭すがりつく。
逃げたビートブラックをかわす瞬間、外からオルフェーヴルがコースを塞ぎにかかる。
ここでジェンティルとオルフェが馬体をぶつけ合う。

ひるまずコースをこじ開けるジェンティルと一瞬バランスを崩したオルフェが
最後の200mを壮絶な叩き合いを演じる。

57kgを背負った4歳牡馬に対し、
53kgと4kgのアドバンテージを貰った3歳牝馬が
わずかハナ差、前に立ちゴール板を突き抜ける。

レース後、長い審議対象となったが、着順は変わらず。
歴史に残るマッチレースは三冠牝馬に軍配が上がった。
最後の直線で自らの進路を奪い合うのは競馬の醍醐味とも言える。
また、外からかぶせてきたオルフェにも非はあったようにも伺え、
これほど長い審議対象となったことが驚きでもあった。

結局、内から外を走る馬の進路を妨害したとして、
ジェンティルを操る岩田騎手に対して2日間の騎乗停止処分が下される。
どちらかといえば、オルフェが外から内に大きく進路を変えた印象であったが、
審議の対象とはならなかった。

ファンとしては、審議にあたるルールがイマイチわかりにくい。
ブエナビスタが降着となった2010年のジャパンカップとまではいかないまでも
オルフェの騎乗も結構荒っぽく見えた。

一度はジェンティルにはじかれるも、
そのあとオルフェも負けじと馬体をぶつけに行っている。
内ラチにジェンティルを押しやろうかという勢い。
見た目からは、どっちもどっちといった印象。

これくらいのラフファイトは許容してもいいのではないかと思われた。

今日の勝利により、ジェンティルドンナの年度代表馬の芽が俄然大きくなった。
3歳牝馬の年度代表馬となれば、過去に例のない大偉業。
有馬記念でのゴールドシップ次第だが、
最強馬オルフェを下した今日のレースの印象は強烈。
史上最強牝馬の称号を確固たるものとした。

怪我に見舞われるディープ産駒。
今日のレースも上がり3F32.8秒と究極ともいえる末脚を見せたジェンティル。
馬体に掛かるダメージは計り知れないもの。
おそらく、年内は休養となりそう。
怪我など発症しないことを切に願う。

一方で凱旋門賞に続き、2着惜敗となったオルフェ。
今年はまさかのGⅠタイトルは宝塚記念一つのみ。
いくら丈夫な馬とは言え、海外遠征帰りで消耗した状態から
有馬記念に参戦することは厳しそう。

ディープインパクトのように、年内引退が決まっているのなら話は違うが、
来年の凱旋門賞に再挑戦する雰囲気が漂う。
今年はもう無理する必要はないかもしれない。
年末に向けてこの2頭の動向に注目したい。

中央競馬の顔、武豊が2010年ジャパンカップ以来のGⅠ制覇。
4番人気のサダムパテックでマイルチャンピオンシップを勝利。
未だ未勝利GⅠだったレースを制し、中央GⅠ完全制覇に王手。
残すは朝日杯フューチュリティステークスひとつとなった。

レースでは、最後の直線では、馬群を割る強気の競馬、執念の騎乗を見せる。
進路を塞がれそうになり、横を走るリアルインパクトにゴッツンコ。
その影響で外の4頭が外側に飛ばされる不利を受ける。
審議に取られはしたが、大きな影響はないと判断が下される。

馬体を合わせてコースを奪い合うことは
許容範囲と思われたので、ホッと一安心。

最内枠を引き、経済コースを通り最後の直線で自ら進路を開けるレース。
クビ差2着のグランプリボスは、審議対象の玉突き事故によりスパートが遅れる。
不運ではあるが、これは位置取りの差ともいえる。

先行している馬に進路を選ぶ権利があるのだから、
ここぞの場面で前を塞がれるのは仕方のない事。

武豊の復活劇で、俄然盛り上がってきた秋競馬。

そして、古豪の藤沢厩舎もこの秋シーズンに入り復活の狼煙をあげる。
アルゼンチン共和国杯を制覇したルルーシュはジャパンカップをスキップし、
暮れの有馬記念を目指すことを表明。
先行策の取れるルルーシュにとっては、東京コースよりも中山の方が
勝利する可能性は高いと踏んだのだろう。

4歳秋にして、まだ成長過程にあるルルーシュにとって、
中2週でのジャパンカップ参戦よりも、
じっくり乗り込んで更なるパワーアップを図る算段。

ジャパンカップは最強オルフェーヴルと三冠牝馬ジェンティルドンナ、
今年の凱旋門賞馬ソレミアが参戦。
関東馬からは天皇賞・秋2着のフェノーメン。
ハイレベルな戦いが予想され、このレースでエネルギーを消耗する可能性は高い。
オルフェとジェンティル、フェノーメンは有馬記念を回避する可能性も十分考えられる。

ルルーシュにとって最大の敵となりそうなのが、三歳王者のゴールドシップ。
藤沢厩舎の完全復活は関東競馬界にとっても一大事。
チャンピオンディスタンスでは、関西馬の牙城を崩せずにいる。
この流れを断ち切るためにも、関東の総大将となる馬の誕生が待たれる。

ジャパンカップのフェノーメンの結果次第ではあるが、
その期待をルルーシュにもかけたい。
ルルーシュはゼンノロブロイ産駒。
関東のエース候補であった同厩舎のペルーサと同じ父親。
復活の狼煙にはピッタリの関東馬血統。期待感は膨らむ。

フェノーメンには蛯名、ルルーシュには横山典騎手と
関東ジョッキーを鞍上に配する。
この2頭いずれかが、GⅠ制覇を達成することで、
関東競馬界の復活の足掛かりとしてもらいたい。

藤沢厩舎の快進撃は土曜日の東京スポーツ杯2歳Sにも繋がる。
良馬場発表ながら、直前の大雨で馬場は緩んだ状態。
脚元が頼りないコンディションで強烈なパフォーマンスを見せたのが、
横山典騎手騎乗のコディーノと内田騎手騎乗のレッドレイヴン。

ともに藤沢厩舎の管理馬で、1番・2番人気を分け合う。
最内枠から先行し、最後の直線で進路を塞がれるピンチも
馬群を割る根性を見せたコディーノ。
大外枠から不利な外側を回される不利を受けながらも、
残り3F33.6秒と最速の上がりを見せたレッドレイブン。

見事ワンツーフィニッシュを果たす。
走破タイムは1:46.0とレースレコードのおまけ付きと申し分のない内容。
有力なダービー馬候補として名乗りを上げた。

未だ、クラシック未勝利の藤沢厩舎にとって待望の有力馬。
ルルーシュとともに、関東の競馬ファンに大きな夢を与える。
ロベルト・バッジョの相性の「弁髪」を意味するコディーノ。
同じサッカー選手の相性を馬名に持つペルーサを超えてもらいたい。
また、レッドレイブンは「
光沢ある黒い髪の色」が馬名の意味。
コディーノ共々、髪の毛が相性の由来は何かの縁。
2頭とも、無事来春のクラシック戦線に駒を進めてもらいたい。
雨で重馬場にまで悪化した馬場状態を味方にしたのが
ブライアンズタイム産駒のレインボーダリア。
美浦二ノ宮厩舎所属で柴田善臣騎手と、関東コンビでの勝利。

関東馬のGⅠ制覇は安田記念のストリングダーリン以来。
先週のアルゼンチン共和国杯では、藤沢厩舎期待の星ルルーシュが勝ち上がり、
年内は有馬記念に標準を合わせたとの報道。
関東馬の反撃の狼煙となった今日の勝利で勢いをつけてもらいたい。

圧倒的一番人気に押されたヴィルシーナは、
追い出しでのズブさも見せ、4コーナーから内田騎手が追い通し。
先頭に立ち、ゴールに流れ込みを狙うも、馬場状態の影響もあり伸び切れず。

またしても、2着に甘んじしまう。
ディープ産駒の成長力はまだ未知数。
今日のレースを勝ちきることができなかったことが
後々痛恨とならないことを祈りたい。

ヴィルシーナのオーナーは横浜ベイスターズで活躍した大魔神・佐々木。
背番号22でキャンプでの投げ込み開始も2月22日にするなど、
2にこだわりを見せていた。
まさか、引退後も2の因縁が続くとは夢にも思わなかったであろう。

ジャパンカップに出走するジェンティルドンナが古馬相手にどこまで通用するのか。
それにより、今後のローテーションも変わってくる。
年内は休養に当て、来春にGⅠ初制覇を狙うことになりそう。

ジェンティルドンナが古馬の壁を打ち破れず、
来春ビクトリアマイルにローテーションを合わせるようでは、
万年2着から抜け出すことができなくなる可能性も考えられる。

ディープ産駒では、故障が目立ち始めている。
無事に次戦へ駒を進めるようであればチャンスは訪れる。
社台系のサラブレットが放牧先でのトレーニングで屈腱炎を発症させる事例も増えている。
休む時はしっかりとリフレッシュして馬体の成長を促して欲しい。
絵になる勝利となった今年の天皇賞・秋。

7年ぶりの天覧競馬で、イタリア人騎手ミルコ・デムーロ操る
エイシンフラッシュが内ラチ沿いインコースから抜け出し
一昨年の日本ダービー以来となる勝ち星を上げた。

勝利後のゴール前で馬上から降りて、
貴賓席の天皇、皇后両陛下に片膝を折って最敬礼。

外国人騎手だからこそ、絵になるシーンを演出して見せる。

最強世代と謳われた現五歳の牡馬も、
秋シーズンに入り現三歳世代に押され気味。
一番人気もGⅠ未勝利の三歳馬フェノーメノに奪われる屈辱を味わう。

今日のレースの結果次第では世代交代となる大一番。

レースは小牧騎手のシルポートが1000mを57.3秒で追加する超ハイペース。
離された2番手には無敗の三歳馬カレンブラックヒルが続く。
一番人気に押されたフェノーメノは4番手を追走。

直線に入り大逃げを打ったシルポートの脚が止まり、
後続が一気に襲いかかる。
カレンブラックヒルが先頭に立つと、
それをマークしていたフェノーメンが差しを決め勝利するかと思われたが、
最内からエイシンフラッシュがレース最速の上がり33.1を駆使。

ゴール直前で先頭に立つと、半馬身差を着けたところでゴール。
通ったコースの差がそのまま結果に結ぶつく。

フェノーメンとしては日本ダービーに続く、惜敗。
カレンブラックヒルは距離の壁があったのか、
ゴール前に失速し5着と初黒星。

最強世代の覇権争いは5歳馬に軍配が上がった。

現役最強オルフェーヴル不在のGⅠで、2010年の先輩ダービー馬が意地を見せる。
今年に入って5歳馬の国内GⅠの芝中長距離戦線では
天皇賞・春のビートブラックに続き2勝目。
秋の古馬三冠レースで結果を残したことで、5歳馬の存在感を知らしめた貴重な勝利。
これにより、ジャパンカップでのジェンティルドンナ、
有馬記念でのゴールドシップとの世代間直接対決にも箔がついた。

また、圧倒的に幅を利かすサンデーレーシング所属馬以外の
ゴールドシップ・エイシンフラッシュの活躍は競馬サークルにとっても大きい。

関東馬の復権を担う3歳牡馬のフェノーメンは実力の一端を十分に見せつける秋天2着。
この先、ゴールドシップとの再戦では、
世代最強の覇権争いと同じ父を持つステイゴールド産駒の成長力の証明が付加される。

今年のダービー馬ディープブリランテが屈腱炎発症で引退。
代表産駒ではステイゴールドに水を空けられる形となったディープインパクト。
産駒の成長力を見極めるためにも、残るディープ産駒ジェンティルドンナの走りにも注目したい。
圧倒的人気を背負った皐月賞馬のゴールドシップが
二冠馬の誕生となるか、注目が集まった今年の菊花賞。

ダービー馬のディープブリランテが屈腱炎発症により出走回避。
ダービー2着・セントライト記念1着のフェノーメノは天皇賞・秋に路線変更。
池江厩舎のディープ産駒ワールドエース・トーセンホマレボシの戦線離脱。
ライバル不在とも言えるレースに、単勝は1.4倍と一本被り。

1枠1番に入ったゴールドシップはゲートの出は互角も、
行き脚がつかず最後方にポジションを取る。

レースはビービージャパンが引っ張り、1000mを60.9秒で追加する平均ペース。
向こう正面に入り2000mを2分2.1秒と、淡々としてペースで流れる。

ここから、最後方に陣取っていたゴールドシップはジリジリとポジションを上げていく。

京都競馬場最大の難関は、3コーナーの坂。
残り1000m過ぎから登り、3コーナーから下りに入る特徴的なコース。
この下り坂で勢いを付けすぎると、最後の直線で脚が止まってしまう。

しかし、鞍上の内田騎手はお構いなしのロングスパートをかける。
3コーナーの下り坂で常識破りともいえる加速。
最後方から一気に先行集団に取り付くと、
4コーナーでは逃げ馬を射程圏に入れ3番手まで進出。

直線でも脚は止まらず、先頭に立つ。
中段で脚を貯めていたスカイディグニティが渾身の差し脚で
襲いかかろうとするも、ゴールドシップは馬体を合わせにいき、
驚異の勝負根性で再加速。

さらに差を広げ、ゴール板を駆け抜ける。
真っ先にスパートを掛けたにも関わらず、
出走メンバー中最速の上がりを駆使。

長距離適性を見せつける最高のパフォーマンス。
1000m過ぎからの常識破りのロングスパートで
上がり勝負にしか勝機を見出すことのできない中距離馬を完封。

母父のメジロマックイーンから受け継ぐステイヤーの血を活かしきる内田騎手の好騎乗。
タイムも3:02.9と昨年のオルフェと0秒1差と立派なもの。
オルフェの上がり3Fが34.6秒に対して、今日のゴールドは35.9秒と1秒以上も遅い。
これはゴールド自身がレースを動かしロングスパートを掛けた証拠。

荒れ馬場皐月賞のイン強襲に次ぎ、
スタミナ勝負に打って出た菊花賞での超ロングスパート。
ゴールドシップの能力を理解し、信頼関係を築いているからこそ出来るパフォーマンス。

圧倒的一番人気で未知の距離の3000m戦。
安全策を取りたくなる状況にも関わらず、
自ら仕掛け堂々の二冠達成で世代最強の座を手にする。

例年のスケジュールでは菊花賞馬がジャパンカップに出走することは考え難いが、
ゴールドシップのローテーションに注目したい。

黄金血統と言われるステイゴールド×メジロマックイーン。
現役最強オルフェーヴルとの黄金血統対決に向け最高の勝利。
次走は未定だが、仮にジャパンカップに駒を進めるようであれば、
三冠牝馬ジェンティルドンナとの三歳最強を賭けた直接対決も見られる。

今日の勝利はディープインパクト産駒独断場の競馬界に
待ったを掛ける価値あるもの。
黄金血統ステイゴールド産駒対ディープ産駒の図式が生まれつつある。

産駒の安定性では圧倒的にディープ産駒に軍配が上がるが
馬の成長力・爆発力では黄金血統が上を行く。
また、有力馬の故障離脱が見られ始めたディープ産駒。
この秋の結果次第ではディープ産駒は早熟の印象がつく。

最強を争っていた
ディープブリランテ
ワールドエース
ジョワドヴィーヴル
マチカネホマレボシ
いずれも足元の不安を発症しての離脱。

現時点では、牝馬のジェンティルドンナしか残っていないのが苦しい。
ブエナビスタ級と評されるジェンティルの実力次第でディープ産駒の評価も左右される。

ダービーとオークスを制してチャンピオンディスタンスでの適応も証明したディープインパクト。
あとは三歳秋以降の成長力を示すこと。
そう言った意味でも抜群の成長力を見せるゴールドシップとの直接対決を見たいところ。

今年の三歳世代は実力馬揃いと評価される。
来週の天皇賞・秋では、
無敗のNHKマイル馬のカレンブラックヒル(父ダイワメジャー)。
ダービー2着のステイゴールド産駒フェノーメノ(父ステイゴールド)。
この2頭が出走する。

3歳にして天皇賞・秋を制すれば、シンボリクリスエス以来の快挙。
二冠馬ゴールドシップとの世代最強の座を争う資格を得る。

また、ディープ産駒に対抗する勢力図に名を連ねることにもなる。
最強と評された現5歳馬は秋の古馬三冠レースでなんとか結果を残さないと、
一気に3歳世代に覇権を奪われてしまう。

いろいろな面から来週の天皇賞・秋に注目したい。
返し馬で鞍上の岩田騎手を振り落とし、
イレ込みの気配の今日のジェンティルドンナ。
レースは1番枠を引いた2番人気のヴィルシーナがスタート直後に
出ムチから先頭に立つ積極策。自分からレースペースを作る。
1000m追加が1分2秒2と、超スローペースで推移させる内田騎手の抜群のコントロール。

ここで、小牧騎手が奇策に出る。
15番人気のチェリーメドゥーサが残り1000m手前から大まくり。
一気に先頭に立つと逃げ切りを狙って後続をちぎる。

レースが一気に荒れ模様を呈してくるかと思われたが、
ヴィルシーナは慌てて逃げ馬を捕まえにはいかない。
相手はあくまでジェンティルドンナに絞った手綱さばき。

京都小回りコースで行われる秋華賞。
仕掛けどころを間違うと脚を余す可能性の高いコース体系。
あわや、小牧の大逃げが決まったかに見られたのこり直線1F(200m)。

道中は2番手集団でじくっり脚を貯めていたジェンティルドンナが鬼脚を使う。
大外から一気にまくり、残り100mで逃げるチェリーメドゥーサを射程圏に捉える。

この瞬間を虎視眈々と待っていたのが、ウチパクのヴィルシーナ。
一気に先頭に踊り立つ勢いのジェンティルに馬体を合わせに行く。
一度はかわしたかに見えたジェンティルに食らいつき首の上げ下げの展開に持っていく。

ゴールは写真判定のハナ差となる。
オークス・ローズステークスでは挽回不可能と思われた着差を
内田騎手懇親の騎乗で五分の結果にまで縮める。

しかし、勝ったのは岩田騎手操る絶対女王。
ヴィルシーナの上がり33.9に対し、ジェンティルドンナは33.1。
持てる能力でギリギリともいえる上がりを繰り出した。

見事三冠牝馬の称号を手に入れたジェンティルドンナ。
見据える先はブエナビスタ・ウォッカ級の最強牝馬の座。

今後のローテーションは未定だが、エリザベス女王杯のこだわる必要はない。
将来的に海外のレースを狙うのであれば、
三歳の時点で牡馬との混合戦を経験しておきたい。

チャンピオンディスタンスといえるジャパンカップで
最強オルフェーヴルとの力量差を確認しておくことは大きな財産となる。

最後の直線が平坦な京都コースとはいえ、2000m戦で
上がり33.1秒は脚に掛かるダメージは決して小さいものではない。
ましてや、三歳牡馬では故障が目立つディープ産駒。
なんとか、無事に次の駒の進んでもらいたい。

今日のレースを動かしたのは、
小牧・内田・岩田の地方出身の騎手。
特に奇襲を仕掛け、15番人気の馬を5着掲示板にまで持ってきた
小牧騎手の手腕は見事。

GⅠでこのような乱暴な騎乗をすることは、
中央の騎手ではあまり見られないこと。
勝負に対する執念の差がはっきりと伺える今日のレース。

地方競馬でトップジョッキーまで上り詰め、
その実績を捨ててまで、中央競馬に殴り込みをかけてきた。
挑戦者というよりは、まさに道場破り。

馬主にアピールできる重賞級のレースでは、
背水の陣で挑んでいるかのように勝利への執着心を見せる。
ラフプレーぎりぎりの騎乗は決して褒められたものではないが、
プロ騎手としての心構えは見習うべき点は大きい。

中央のトップジョッキーにとっても
重賞級の馬を独占されることは死活問題。
また、中央騎手の活躍なくしては若手騎手を育てる環境も整わない。

武豊以降、新たなスーパースターが現れないのも、
海外・地方のトップジョッキーが実力の差を見せつけるため。
若手にとって大舞台での挑戦機会は減少するばかり。

日本競馬を盛り上げるためにも、若手騎手の台頭を願いたいところ。
海外などで、武者修行する若手もチラリホラリ。
トップジョッキーにまで上り詰めた福永騎手もそのひとり。
絶対に勝つという、執念を見せる騎乗を期待したい。 
日本最強馬のオルフェーヴルが挑戦した今年の凱旋門賞。

欧州の最強馬フランケルの出馬見送り、
前年優勝馬のドイツ牝馬デインドリームが厩舎内の伝染病のため出国規制、
欧州二冠馬キャメロットの強行日程。

出走馬のレベルは日本馬が参戦した凱旋門賞と比較しても低く、
勝算が高いと報道されていた。
実際、地元フランスでもオルフェーヴルが一番人気に押される。

大外に入ったオルフェーヴルはスタート直後に
掛かりグセを心配されたが今日のレースではその悪癖を封印。
後ろから2・3頭目の位置取りにも折り合いを欠かず
道中はスタミナ温存で体力温存。

最後の直線に入り、一気にスパート。
コース外側からスピードの違いを見せつける差し脚。
インコースを先行する馬を並ぶ間のなく交わし先頭に立つ。

このまま後続をちぎるかと思われたが、
ロングスパートに脚が上がり、オルフェーヴルはまっすぐ走ることができない。
ゴール板に馬体をこする位のよれ方でまさかの失速。

一度は置き去りにした先行馬に再度差し替えされる。
オリビエ・ペリエ騎乗のソレミアに半馬身交わされたところでゴール。
12番人気の地元フランス4歳牝馬に抜き返される屈辱的な負け方。

騎手の騎乗ミスと言われても仕方のない無様な敗戦劇。
一番人気に押されていたとは言え、あまりにも無謀な早仕掛け。
超スローペースだったとはいえ、
残り距離を計算を間違えたのかと思わせるロングスパート。

日本の競馬でいえば、中山3コーナーでスパート。
4コーナー過ぎに先頭集団に並び、
最終コーナーではインを走る馬をちぎり捨てる展開。

ディープインパクトやシンボリクリスエスがラストレースとなる
有馬記念で見せたパフォーマンス。
勝てば後世に名を残すような好騎乗と語られるレベル。

しかし、結果はゴール直前に一度抜き去った先行馬に差し替えされる失態。

イメージ的には500万下・1000万下のような条件戦で
単勝1倍台と圧倒的な人気を背負った馬が時折見せるようなレース。
実力差を背景にロングスパートし
勝ちを確信した騎手がたずなを緩めたところに、
最後方で脚を貯めていた馬にまさかの追い込み強襲で差される展開。

実際は先行馬に再び差し替えされているのだから始末に負えない。

レースを覚えさせる若駒時代での敗戦ならば、まだ納得もいく。
しかし、今日のレースはオルフェーヴルにとって、一生に一度の大舞台。
池添厩舎にしてみても、究極の仕上げで挑んだ一戦。

地元フランスのスミヨン騎手の無謀ともいえるレース運び。
レース・コースを知り尽くしているゆえに、
万全を期したいオルフェーヴル陣営が下した騎手交代という苦渋の選択。
それを、経験の浅い見習騎手のようなパニック騎乗をされたのでは、堪らない。

大舞台での鞍上を譲った池添騎手もやるせない思いであろう。

普通に騎乗していれば負ける要素などなかったレース内容。
先行馬を並ぶなもなく抜き去ったにも関わらず、
抜いた馬に差し替えされるなど、愚の骨頂。

馬が騎手の指示を無視して逸走した結果ならば、差し替えされるのも仕方のない事。
今日の凱旋門賞でのオルフェーヴルはTV画面では分からなかったが、
騎手との折り合いを終始欠いていたのであろうか。

騎手のコントロールも最後の直線までが限界で、
あのロングスパートは騎手にとっても唯一の手段であったならば、
関係者にも納得がいく。

今日の結果は、歴史的勝利をほぼ手中に収めていながらも、
騎手の判断ミスで逃した印象はぬぐいきれない。
言い訳の上手な開国人騎手のコメントしだいだが、
再びスミヨンがオルフェーヴルに騎乗する姿は想像できない。

それほど、後味の悪い敗戦となってしまった。

帰国後、ジャパンカップから有馬記念を目指すのか、
ローテーションはまだ未定。
おそらくは池添騎手が鞍上に復活するであろう。
来年の再挑戦は考え難いが、その時陣営が取る選択は難しいものになりそう。

ステイゴールド産駒は燃え尽き症候群に入りやすいと言われる。
今日の敗戦でオルフェーヴルの闘争心に影響が出ないことを願いたい。
電撃の1ハロン戦でGⅠを連覇しているカレンチャンが一番人気に押された一戦。
高速馬場の中山でレースはハイペースで展開、はじめの3ハロンを32.7秒で入る。

一番人気のカレンチャンは道中3番手集団と絶好の位置取り。
直後にロードカナロアがマークする形で続く。
レースはハイペースのまま進み、最終コーナーに入る。

ここでカレンチャンがスパート。
一気に先頭に躍り出るとこのまま後続を引き離しにかかる。
しかし、1頭このラストスパートに食らいつく。

2番人気に押されたロードカナロアが絶好の手応え。
完全に勝ちパターンに入った電撃戦の女王を外から並ぶと、
ゴール前で見事に差し切る。

カレンチャンの上がり33.7を上回る33.4の脚を繰り出してスプリンターステークスを初制覇。

1・2着は安田調教師が管理する同厩舎所属。
序盤レースを引っ張ったダッシャーゴーゴーも安田厩舎所属馬。
レコードタイムとなる1分6秒7を記録したレースを支配。
鉄壁の布陣でスプリント戦に君臨する。

関東馬に関しては3頭出走するにとどまり、いずれもフタ桁人気。
6着に入ったサンテカルロが最高着順。掲示板に乗ることすらできなかった。

いよいよ開幕した秋競馬のGⅠレース。
関東馬の台頭が見られるのか注目してみたい。
まさかの大失速で天皇賞・春を11着と惨敗を喫したオルフェーヴル。
精神的スランプも取り出され、宝塚記念の出走すら危ぶまれた。
立て直す期間もままならぬスケジュールで、
出走に漕ぎ着けたこと自体が驚き。
ここで再び惨敗を喫するようなら、進退問題にまで発展する恐れをはらんだレース。

厩舎・鞍上にかかるプレッシャーは相当なもの。

レースは大方の予想通り、ネコパンチが大逃げを打つ。
前半1,000mを58.4秒とハイペースで流れる。
折り合いに問題を持つオルフェーヴルにとっては絶好の展開。

今日は鞍上の池添騎手と喧嘩することなく、道中中段から追走。
しかし、いつ暴走するか分からない、緊張感漂うレース模様。
向こう正面を越えて先頭集団を追う集団のペースが速くなる。

この場面、オルフェーヴルのやる気がどこまで回復しているかの試金石。
馬にエンジンが掛かるのかに注目されたが、追走に苦労することなく、
馬群のペースに上手に乗り、コーナーを逸走もせず、
なによりも、競走馬として走ることに嫌気を刺してない姿を見せてくれる。

今日のオルフェーヴルの走りの最大のポイントはここから。

4コーナーから進出を開始するところで、いつもとは違う展開になる。
大外から一気に他馬を抜き去る鬼脚を見せるのがオルフェーヴル。
今日は鞍上の池添騎手が馬群をぬって、驚きのインコースからの大まくり。

阪神コースはすでに内側が荒れ、有力馬は馬場の良い外側を選択するのが常套手段。
オルフェーヴルの走るラインは、今年の皐月賞を思い起こさせる意表策。

しかも、前走大敗後で、どこまで建て直しているのか模索しながらのレース。
精神的に追い込まれている馬と騎手とは思えない判断。
荒れた馬場を通り、脚を取られまたしても馬のやる気を失いかねないと、
ファンとしては危惧ばかりが先立つ。

しかし、三冠馬の持つポテンシャルは、やはり別格。
前方に遮るものがいなくなった途端に爆発させた伸び脚。
出走馬中ただ1頭、上がり3Fを34秒台。加速した王者に並び立つものはいなかった。

2着に入ったルーラーシップに2馬身の差をつける圧勝劇。
まさかの春シーズンとなったが、5冠目を苦労の末に獲得。
絶望視された凱旋門賞出走の可能性も復活。
日本の大エースとして改めて存在感を示した。

大外まくりではない、正攻法といえる馬群からの抜け出し。
いつものスタイルではない勝ち方は今後予想される欧州遠征に向けて
大きな収穫となった。

徹底マークで馬群に閉じこまれる可能性もある海外でのレース。
今日見せた新たな一面は、ウィークポイントを解消させたことで、
陣営にも大きな勇気を与えた。

英雄ディープインパクトですら、戴冠が叶わなかった大きな壁。
暴君オルフェーヴルが日本競馬の新たの1ページを綴る事が出来るのか。

一度はしぼみ掛けた野望を再燃させ、
ファンに大きな夢を与える絶対王者として大復活を遂げた。
今秋の大一番に向け、無事に夏を越えてもらいたい。
2番人気のストロングリターンが安田記念を制覇。
コースレコードとなる1分31秒3での完勝劇。
大混戦のGⅠでマイル王として名乗りを上げた。

美浦・堀調教師とリーディングトップを走る福永騎手との相性抜群のコンビ。
2着に入ったグランプリボスをクビ差制しての戴冠。

今年の春シーズンは東京・京都ともにタイムの出やすい高速馬場での施行となったGⅠレース。
東京コース最後の安田記念でもコースレコードがたたき出された。

今日のレースも高速馬場を意識した展開となる。
前残りの可能性が高くなるコース状態のため、東京マイル戦を始めの3Fを33.8秒で通過。
ハイペースの流れとなり、逃げ馬シルポート始め、先行集団には厳しい展開。

勝ち馬は3コーナーでは後方待機。最後の直線を3F33.8秒と、
レース序盤のタイムをひっくり返した上がりで先頭ゴール。
騎乗した福永騎手の見事なレース展開判断。
2着に入ったグランプリボスと馬体を合わせるようにゴール板を駆け抜ける。

2歳限定戦・牝馬限定戦・ダート戦・海外戦以外のGⅠは、高松宮記念以来という福永騎手。
今日の勝利でひとつの壁を越えることが出来たのか今後の騎乗に期待。

美浦の所属馬はビクトリアマイルに続くGⅠ勝ち。

その美浦所属馬で未完の大器と謳われる「ペルーサ」。
苦手とされたスタートを決めると
そのままハイペースの先頭集団に取り付き、
いつもよりも前目の位置取り。

しかし、得意のパターンではないため、前半に脚を使ってしまう。
爆発的な末脚を見せることなく、屈辱的なしんがり負け。
マイル適正うんぬんよりも、
馬にとっては自分の走り方をゼロから作り直すやり方についていけなかった感じ。

終始追われ通しで、行き着く暇も無く、頭の整理も出来ずパニック状態のままレースが終了。
全く見所なし、未完のまま現役を終えてしまうのではないかという心配すら頭に浮かぶ。
GⅠ勝ちどころか、重賞すら勝ちきれない大スランプの藤沢厩舎。
この先のローテーションがどのような選択になるのか注目したい。

3番人気のディープブリランテが日本ダービーを制覇。
岩田騎手は念願のダービージョッキーの仲間入りを果たす。

積極的に先行し、経済コースを通り最後の直線で逃げるトーセンホマレボシを
ゴール前にきっちり差し切る見事な騎乗。

地方騎手独特の鞍上で飛び跳ねるアクション。
騎手自身の体重を馬の推進力に変えるうさぎ跳びフォーム。
外国人騎手も見せる、この騎乗スタイルは騎乗馬にゴール前のもうヒト伸びを与える。

当然、馬に与えるダメージも大きくなるため、中央騎手はあまり取り入れていない。
ここ一番の大舞台、このスタイルでGⅠを奪取する姿を多く目にする。
豪腕爆発といわれるゴール前の追い出しが今日のハナ差勝利につながった。

ゴール後、しばらくは勝利馬が確認とれす、ウイニングランとはいかなかったが、
勝利が確定すると鞍上で歓喜の男泣きを見せた岩田騎手。
騎乗停止で関係者に迷惑をかけていたことからも、
今日のダービーにかける思い入れも強かったのであろう、渾身の騎乗で結果を出す。

荒々しい騎乗スタイルから、馬がまっすぐ走り切るパワーを残していないと、
左右によれて、他馬に迷惑をかけることもしばしば。
その影響で、ヴィクトリアMで後藤騎手の落馬の原因を作ってしまった。

豪腕と強引は紙一重。
スタンドから確定後、岩田コールが起こった様に、注目される人気騎手。
馬の資質を理解して、ラフプレーとならないように心掛けてもらいたい。

2着の入ったのは蛯名騎手騎乗の関東馬フェノーメノ。
ハナ差で栄冠に届かなかったのは、コース外側からの仕掛けと騎乗スタイルの差か。
ゴール前ではまっすぐ走りきれず、外側によれてしまう。
これがハナ差負けにつながる痛恨の結果。文字通りの馬力切れ。

青葉賞から参戦した関東の最終兵器が、またしても2着という結果。
シンボリクリスエス・ゼンノロブロイのように、のちの名馬となることを強く望む。 

あまりの悔しさに男泣きをしたという蛯名ジョッキー。
岩田騎手の涙とはあまりにも対照的。勝負の世界の残酷な一面を垣間見る。
最終レースの目黒記念で勝利するも、苦い気持ちは晴れることは無い。 

ダービーのような大一番では豪腕騎乗を望まれることもあろう。
中央騎手でも関西の川田騎手がこのスタイルを見せる。
関東の騎手も馬に極力負担を掛けない育成重視のスタイルと、
勝利絶対主義ともいえる豪腕スタイルを使い分ける技術を磨いてもらいたい。

ディープブリランテの勝利により、
ディープインパクト産駒が同一年のオークス・ダービーを制覇。
サンデーサイレンスの活躍を思い起こさせる圧倒的なパフォーマンス。
SS系後継種牡馬としてその地位を確かなものにした。

種牡馬としても伝説の始まりとなるダービー制覇。
2着に入ったフェノーメノの父はステイゴールドと、完全決着とまではいえないも、
今後の日本競馬はディープインパクト産駒中心に流れることは間違いない。
競馬界を盛り上げるためにも、アンチ・ディープとなる血統の台頭にも期待したい。

タイムは2:23.8、先週のオークスレコード2:23.6には及ばないも優秀なもの。

レースは1000m通過を59.1秒とハイペースで流れる。
しかし、今の東京コースは高速馬場。このペースが決して飛ばしすぎではない。

逃げたゼロスの直後に着けたのがトーセンホマレボシ。
先行策から逃げ粘り、あわやの場面を演出。
前走京都新聞杯でコースレコードを叩き出し、ダービーへの出走権を獲得した馬。
タイムの裏づけから、自信を持った鞍上ウィリアムズの手綱さばき。
3着に粘りこんだことからも、ペースが無謀な大逃げではなかったことが分かる。

1番人気ワールドエース・2番人気ゴールドシップは道中は中段から後方待機策。
直線に入りエンジンを掛けるも、先行馬には届き切らず、不完全燃焼。
それぞれ最速の上がり、3F33.8秒を繰り出すも、4・5着までがやっと。

今の馬場状態を考えると脚を余しての敗戦にも写る。
特に福永騎手騎乗のワールドエースに至っては皐月賞と同様な負け方。
馬の絶対能力に疑問符すら浮かぶ敗戦となってしまった。

現在リーディングトップを走る福永騎手の技量は疑いようも無いが、
全ての馬との相性が良いというわけではない。
秋以降、どのような形で巻き返しを図るのかを注目したい。
桜花賞馬ジェンティルドンナが樫の女王、堂々の二冠馬となった。
タイムは2:23.6とこれまでのレコード2:25.3(2007年ローブデコルテ)を1秒以上も更新。
2着ヴィルシーナに5馬身の大差を付ける圧勝劇を見せる。

今日の東京競馬場は10Rの芝1400m・1600万条件でコースレコードが記録される高速馬場。
父ディープインパクトの産駒がマイルGⅠまでにしか距離適正がないと危惧されていたため、
桜花賞馬でありながら、3番人気としての評価。

しかし、来週の日本ダービーでも勝負できるような好タイムでオークス制覇。
一気に牝馬戦線の主役に躍り出るとともに、
ディープインパクトの種牡馬としての可能性も切り開く価値ある勝利となった。

日本ダービーのレコードがこれまで2:23.3(2004年キングカメハメハ)。
オークスと2秒近くレコード差があり、
この時期の牝馬にとって、2400mのレースが如何に過酷なものかを表していた。

近年の牝馬のレベルアップを今日のレースが実証する形となった。
ウオッカが勝った日本ダービーのタイム2:24.5を上回ったため、
名実共に三歳牝馬最高タイムがオークスの元に戻ってきた。

1・2着馬は桜花賞と全く同じ結果(4着にハナ差で桜花賞3着アイムユアーズ)。
1番人気に押されたミッドサマーフェアは直線で伸び切れず13着の惨敗。
フローラSからの参戦で桜花賞には見出走。
王道路線桜花賞組と裏街道からのトライアル組との実力差も明確となった。

主力級のメンバーで戦ってきた桜花賞組の底力。
先頭を走ってきたジェンティルドンナの見事な戴冠。
走破タイムはそのまま日本ダービーに出ても通用しそうなもの。

来週のダービーのタイム次第では、牝馬のダービー出走の機運が広がる可能性すら感じる。
菊花賞や天皇賞・春のような長距離戦では牝馬のチャンスは小さい。
しかし、2000~2400mの王道路線での実力差はほとんど無くなりつつある。

これは、世界的にも見られる兆候で、昨年の凱旋門賞勝ち馬も3歳牝馬。
牝馬限定のGⅠで確実に勝利を拾いにいくか、
牡馬一線級を打ち破り歴史に名を刻む名牝の座を目指すか。
二冠を圧勝したジェンティルドンナには、その選択権が与えられた。

秋華賞→エリザベス女王杯の牝馬現実路線を進むのか、
斤量差を優遇される凱旋門賞賞で歴史的快挙に挑むのか。
今後のローテーションが要注目される。

凱旋門賞が開催されるフランスでは、いち早くディープインパクト産駒の三歳牝馬が
フランス1000ギニー・1600mマイル戦を制覇し、海外での可能性も証明して見せた。
ディープインパクト産駒の人気にも拍車をかける勝利。

昨年の阪神JFでは、ジョワドヴィーヴルにその可能性を感じていたが、ケガで戦線離脱。
その穴を埋めて余りある最強牝馬の誕生の予感。
距離適正の壁を打ち破ったディープインパクト産駒。
サンデーサイレンスの後継種牡馬としての座をまたひとつ手元に手繰り寄せる。

来週の日本ダービーでは、その覇権争いの面からも注目したい。
また、走破タイム次第で、今日のオークスのレースレベルも計れる。
馬場コンディション次第では、ダービーレコードの更新も充分期待できる。

2分22秒台までレコードを短縮する可能性も考えられ、
その場合、馬の脚に掛かる負担も心配材料として生じる。
最近条件戦や三歳戦でコースレコードが更新されるシーンが目立つ。
超高速馬場で将来有望な若駒の芽を潰すことが無いことを祈る。
ホエールキャプチャが悲願のGⅠ獲得。
ヴィクトリアマイルを制覇。

鞍上の横山騎手に促され、外枠12番から早めに先頭集団にポジションを取る。
今週の東京競馬場は直線内ラチ沿いが伸びる馬場コンディションを計算に入れた好判断。
レースはマイル戦とはいえ、前半58.2秒の平均ペース。

3コーナーでは先頭から3番手に取り付いたホエールは、
直線に入り他馬の追い出しを待つ、抜群の手応え。
先行しながらもラスト3Fを33.8秒で上がる完勝劇。

前の馬が33秒台で上がられては後続の馬が捕らえるのはほぼ不可能。
東京マイル戦で究極の32秒台を繰り出すことは、女王アパパネでも難しい。
去年アパパネがブエナビスタを破った1:31.9(レースレコード)こそは破れなかったが、
今日のタイムも1:32.4と優秀なもの。

美浦所属馬が今年初のGⅠをもたらす事となったホエールキャプチャと横山騎手。
今年のGⅠ戦線で、内田騎手が皐月賞を制しているとはいえ、
生え抜きの美浦所属騎手はGⅠ制覇を成し遂げていなかった。
それだけに、ゴール後、喜びを爆発させた鞍上の姿にプレッシャーの一端が感じられた。

昨年もアパパネでヴィクトリアマイルを制覇した蛯名騎手まで
GⅠ獲得が出来なかった美浦所属騎手。
海外騎手が重宝される中、チャンスの場すら手にすることが難しくなっている状況。
今日の勝利をきっかけに、反撃の狼煙を上げてもらいたい。

勝ち馬ホエールキャプチャはマイル適正を見せたクロフネ産駒の芦毛馬。
5着に破れたアパパネに替わり、
関東競走馬を引っ張る存在になることが出来るか。
次走安田記念に駒を進めるのか、今後のローテーションが注目。
1番人気に押されたカレンブラックヒルが見事NHKマイルCを制する。
レース直前に雷鳴轟き、風雲急を告げた三歳マイル戦。
1番人気馬として見事マイル王者の座を射止める。
4戦全勝での戴冠に今後のローテーションが注目される逸材の誕生であった。

レースは勝ち馬カレンブラックヒルが積極策を見せ、逃げる展開。
東京のマイル戦を逃げ切ることが出来るのは
スピードスタミナ両面を兼ね備えた実力馬の証。

1000mを59.9秒と、GⅠマイル戦としては決して早くはないペース。
自ら主導権を握り、ペース配分も絶妙に作り上げ、最後の直線の末脚を残す。
逃げ馬として見事なレース運び。

直線3Fを34.6秒で抜け出し、後続に3馬身半差をつける完勝劇。
馬体重は460Kgと筋肉隆々のパワータイプではない。
逃げ戦法を取ることからも、クラシックディスタンスを乗り切るには折り合いの問題。

しかし、この距離を乗り切ることが出来るのであれば、
自らレースを作り、勝利する最強馬の誕生も予感させる。
父はダイワメジャー。
その妹にして、最強牝馬との呼び声も高いダイワスカーレットも鮮烈な逃げでGⅠを制覇。
一族の気性を受け継いでいるのであれば、2400mを克服することも可能か。

この先のローテーション次第でダービーは例年にない盛り上がりとなりそう。

勝ち馬を出したダイワメジャー産駒は3頭の出走。
マイル路線の3歳戦で部類の強さを誇るディープインパクト産駒は1頭のみ。

先週・今週と、
有望なディープインパクト産駒は青葉賞・プリンシパルS・京都新聞杯に大挙出走。

青葉賞では2着に入ったエタンダール。
プリンシパルSに藤沢厩舎の最終兵器スピルバーグ。
レコード決着の京都新聞杯の1・2着にトーセンホマレボシ・ベールドインパクト。

4頭のディープ産駒が日本ダービーへの出走権を獲得。
いまだ、マイルGⅠしか制覇できていないためか、
NHKマイルには当初から目標になかったかのようなローテーションを取ったディープ産駒。

社台グループから緘口令が出ているわけでもないだろうが、
やはり、クラシックディスタンスを制さなければ種牡馬のステータスは上がらない。
1年目の産駒は成功には十分な結果を残したとはいえ、距離適正に疑問符を残したことも事実。

目の上のたんこぶとなりつつある「ステゴ×マック」の黄金血統。
皐月賞馬ゴールドシップにつづき、青葉賞を制したのもステイゴールド産駒のフェノーメノ。

いまや、王道路線での強さはステイゴールドに軍配が上がる。
絶対王者オルフェーヴルが気性難を見せ、隙を見せている今、
ディープ産駒がダービー制覇できれば、逆襲の狼煙となる。

ここでもゴールドシップ・フェノーメノに勝たれるようだと、
ステイゴールドとの間に距離適正の棲み分けが出来てしまいそう。
ディープ産駒の将来性からも、是が非でも今年の日本ダービーは制しておきたい。

三歳戦無双をしていたディープインパクト産駒。
そこに割って入ったステイゴールド産駒のゴールドシップに続き、フェノーメン。
さらに、第3勢力としてダイワメジャー産駒のカレンブラックヒル。

サンデーサイレンスの後継種牡馬争いも白熱してきた。
カレンブラックヒルのローテーションに要注目。

最強世代の一角ビートブラックがまさかの逃げ切り先行で
伝統の長距離戦、天皇賞(春)を制した。

今の京都コースは、超高速馬場。
昨日のレースで3歳500万牝馬トーホウアマポーラが、
芝1200m戦でまさかの1分6秒9のタイレコードの出すほどで、
先行馬天国ともいえる状態。

レースは逃げるゴールデンハインドの直後に
勝ち馬ビートブラックが続く展開。

1000m追加が60.0秒という、ハイペース。
2000m地点を2分1.9秒で逃げる先行2頭は後続を20馬身近く離す。
外回り京都とはいえ、最終コーナーを回り直線に入ったときには、
2番手集団とは10馬身近いリード。

芝の状態が抜群のコースで前が止まりにくい事を考えると、
後続にとっては絶望的といえる距離。

人気馬の一角トーセンジョーダンとウィンバリアシオンは
なんとか2・3着まで脚を伸ばすも、
勝ち馬とはそれぞれ4馬身・6馬身差を着けられてしまう完敗。

一見ハイペースに見られたレースも、
高速馬場下では先行馬にとってはマイペースの展開。
勝ち馬のビートブラックは3200mを淀みないペースで走破。
上がり3Fも36.5秒でまとめ、大失速することはなかった。

3着に入ったウィンバリアシオンは最速の33.5で上がるも、
勝ち馬に着けられたアドバンテージを埋めるまではいかず。
鞍上石橋脩騎手のファインプレート共に、
他騎手が絶対的王者オルフェーヴルの動向を気にするあまり、
高速馬場でのペース判断を誤った印象が強い。

今日のレースの一番のポイントは、大本命馬オルフェーヴルの惨敗劇。
前走阪神大賞典でまさかの逸走から汚名返上となる一戦。

大外枠からのスタートで騎手は折り合いに専念。
最後方に位置取りスタンド前も掛かることなく通り過ぎる。

しかし、肝心の闘争心を封印する形となってしまった。
イレ込むことはなかったが、眠たげな瞳で走る姿にやる気の欠片を感じられない。

前走とは違い馬なりで集団を付いていく姿は優等生。
しかし、前を行く馬すべてが気に入らず、
噛み付きに行くような狂気の沙汰がオルフェーヴルの持ち味。
その最大の武器も矯正されてしまった。

長距離戦で騎手に掛かる比重は大きくなるため、人馬一体は必須。
しかし、前走からその関係にひびが入ってしまい、今日のレースで完全に決別してしまった。

競馬を嫌いになってしまうのではないか心配になる敗戦劇。
今日のレースでは一度も本気を出さずにコースを回ってきただけ。
最後も鞍上の叱咤でようやく回りの馬に合わせてスピードアップしたに過ぎず、
はちきれるばかりの末脚を披露することはなかった。

次走、どのレースに向かうのかはまだわからないが、
やる気を完全に失い、精神的スランプに入った馬が辿るのは引退の道。
持てる潜在能力がいくら高くても、結局は走りたい気持ちが無ければ勝利することはない。

今日の結果だけで即引退とはならないだろうが、
三冠馬が、気の抜けたレースを繰り返す姿を、決して見たくはない。
明け4歳と、これから完成期に入るところでの思わぬ試練。
凱旋門賞を見据え、馬にガマンを教え込んでいたのだろうが、
今はそれどころではなくなってしまった。

馬がやる気を取り戻すのならば、大逃げ覚悟のレースを試みることも必要。
今は馬がはぶてて、鞍上の命令に聞く耳を持たず、走る気をなくしている。
ある程度自由に走らせてレースの楽しさを思い出し、
勝つための強烈な闘争心を取り戻してもらいたい。

ゴールドシップが三冠ロードの第1弾、皐月賞を獲得。
朝方の不良馬場からやや重まで回復したが、
開催最終週とダメージが大きく残ったコースで
勝ちタイムは2:01.3。

父・ステイゴールド×母父メジロマックイーンと、
昨年の覇者・三冠馬オルフェーヴルに続く快勝劇。
今や黄金血統と評される奇跡の配合にまたひとつ金字塔を打ち立てた。

レースは14番枠の外枠を引いたゴールドシップが好スタートを切りながら、
無理をさせず最後方に位置取る展開。
コースの内側が荒れて他馬はラチ沿いを避ける中、
ゴールドシップは経済コースを選択。

最後方で外側に位置した1番人気のワールドエースとは対照的に
3コーナーから内側に潜り込む。
他の騎手が荒れたインコースを避ける中、それをあざ笑うかのように
経済コースを選択し、一気に先頭集団に追いつく。

内側から馬場の荒れた状態がギリギリの最内コースに持ち出し加速。
4コーナーを回った時点で同じ最後方に位置取りし、
大外強襲に賭けたワールドエースとは5馬身近い差を着ける。

最後の3ハロンはレース最速の上がり34.6。
2着ワールドエースに2馬身半の差を付ける完勝劇。
内田博幸騎手の好判断が光る見事なレース。
荒れた馬場への適正の差がそのまま着差に表れた。

勝ち馬ゴールドシップ馬体は芦毛。
否応もなく母父メジロマックイーンの血を意識させる。
ダービー・菊花賞と距離が長くなれば、さらにアドバンテージとなりそう。
2月東京での共同通信杯を制していることからも、
東京コース適正は実証済み。
2年連続で三冠馬誕生の期待すら生まれてくる。

三歳戦を独断場としていたディープインパクト産駒の牙城を崩す価値ある勝利。

またしてもマイル戦以上のタイトルを逃したディープインパクト産駒。
それでも2・3着にはワールドエース・ディープブリランテが食い込んだ。

スタート直後にあわや落馬という躓きをした1番人気ワールドエース。
それを考慮しても2000mのGⅠレースで2馬身半差は決して小さいものではない。
逆転するには440kg台の馬体をパワーアップして大舞台ダービーに挑みたい。

早熟マイラー説を払拭できなかったディープインパクト産駒。
クラシックディスタンスの2400mでは是が非でも戴冠したい。
今や、目の上のたんこぶとなったステイ×マックとの覇権争いにも注目したい。
ディープインパクト産駒で最も潜在能力を秘めていた三歳馬のジョワドヴィーヴル。
昨年末の阪神ジュブナイルフィリーズでの勝ちっぷりから、
ダービー・凱旋門賞を狙えるのではないかと期待した小柄なスター候補。

しかし、体の成長が追いつかず、とうとう悲鳴を上げてしまった。
右後肢の骨折で6ヶ月以上の休養が必要な見込みで、
クラシック路線から戦線離脱することになってしまった。

去年の暮れから410kg台の馬体はまるで成長をしておらず、
ひょろひょろの子供馬のような印象に、
果たして、東京2400mをこなせるのか不安があったが、
大舞台に駒を進めることすら叶わなかった。

父ディープインパクトにもっとも近いと評されていた超良血馬。
産駒の特徴としてささやかれ始めている、早熟マイラー説を
真っ先に覆すことができたであろう天才少女の故障は、
競馬サークルにとっても残念な出来事。

去年の傑出馬レーヴディソールに引き続き
アクシデントに見舞われた松田博調教師と福永騎手。
陣営の無念は計り知れないがファンとしては複雑な気持ち。

スパルタ教育なくしては、GⅠのタイトルに手が届くことは難しいのも事実。
しかし、明らかに体の出来上がっていない若駒に必要以上の負荷を懸け、
故障に至らせるようでは、競馬界にとっても大きな損失となる。

ましてや、ジョワドヴィーヴルは410kg台の小型馬。
全治6ヶ月以上の大怪我に至るほど脚もとに不安が出るタイプではない。
筋肉以前に骨の成長がまだデビューに至るまで出来上がっていなかったのかもしれない。

姉・ブエナビスタが古馬になってから、隆々の筋肉を身に纏う事が出来たように、
ジョワドヴィーヴルにも適した育成プログラムを施しておけば、
例えクラシック路線に間に合わなかったとしても、
古馬の王道路線で活躍するスターホースに成り上がる可能性は大きかったと感じる。

2歳冬から3歳春にかけての成長があまりにも乏しかったジョワド。
見た目からも馬体に上積みがないことは明白、大舞台で走らせるのは怖さが伴った。
潜在能力だけで勝ててしまうほどの将来性を秘めていただけに今回の脱落は残念。

馬肥ゆる3歳秋にトレーニングを積むことが出来ないのは致命的にも思われるが、
5月の遅生まれであることが唯一の救い。
今は馬格を大きくするために必要な休養時期と割り切って半年はガマン。
あとは本格的な成長期が晩成型の4歳以降であることを祈るのみ。

夢が砕けてしまった今、この故障が将来の肥やしとなってほしい。
2012年のクラシックシーズンの第1弾の桜花賞を制したのは、
ディープインパクト産駒のジェンティルドンナ。

2番人気ながら、1月のシンザン記念を勝利した実力馬。
道中は中段に待機、4コーナーで先頭集団に取り付き、
直線でヴィルシーナ、アイムユアーズとの叩き合いを制し、1着でゴール。

1・2着は年始から三歳重賞を席巻しているディープインパクト産駒。
昨年のマルセリーナに続いての連覇となった。
馬名の由来はイタリア語で貴婦人。
父ディープの種牡馬としての可能性を広げられるか。
1600m以上のレースでも結果を残し、貴婦人から女王へ格を上げてもらいたい。

一方、2歳女王ジョワドヴィーヴル。
1番人気に押されるも、直線で延び切れず6着。
屈辱の掲示板落ち。
将来、姉ブエナビスタのような最強牝馬を目指すヒロインにとって、
汚点を残す一戦となってしまった。
次戦の結果次第では、偉大な姉を越える事は不可能になる。
期待感の高さゆえだが、早くも正念場を迎えてしまった。

前走チューリップ賞から体重416kgのを4キロ減としたジョワド。
勝ったジェンティルドンナは456kg、40kgの差は決して小さくない。
いくら、5月の遅生まれとはいえ、まだまだ馬格が幼すぎる。

成長途上の段階にもかかわらず、爆発的な末脚を発揮する姿に
将来性を感じないファンはいないジョワド。

しかし、416kgと馬体を更に小さくしてしまっては苦しい。
桜花賞での結果が伴わなかったことからも、
この先、潜在能力だけで勝負するのは苦しい。
実力でGⅠを勝利するにはもう少し時間を要することになりそう。

次走はオークスに舞台を移すことのなるが、
馬体がこのままでは、2400m戦の過酷なレースを経験させることは、少し怖い。
有り余る才能も、精神面でダメージを受けてしまえば、
競走馬として出世するのは難しい。

姉ブエナビスタのように将来大きく開花させるためには、
馬体の成長を待つことも必要。
できることなら、秋までじっくりと待ち、馬体をパワーアップさせたいが、
期待を一身に背負うスターホースがオークスをスキップすることはできない。

将来を渇望される2歳女王。
願わくば、これ以上馬体重を減らすことがないように祈る。

現役最強の4冠馬、オルフェーヴルの春始動の一戦となった今年の阪神大賞典。
断然の1番人気に押され、単勝は1.1倍。
2番人気のヒルノダムールが9.5倍からも、いかにして勝つのかに注目は集まった。

しかし、肝心のレース内容はチャンピオンホースにあるまじき、見るに耐えないもの。
3000mの長丁場で、馬場コンディションは時計の掛かる状態。さらに、逃げ馬不在。
スローペース必至の中、オルフェーヴルはスタートから掛かりっぱなし。

大外枠が響き、馬群に入れることが出来なかったのが痛恨となる。
一週目スタンド前では、首を大きく上げ下げしながら、走る気満々の気配。
どよめく観客席を横目に騎手のコントロールを全く無視。

向こう正面でついに先頭に立つと、鞍上の池添騎手が堪らず急プレーキ。
これに機嫌を損ねたオルフェーヴルがコースから大きく外側に逸走。
危や、競争中止の信じ難い光景。

一気に最後尾までポジションを下げ、ここから急加速。
お遊びの延長のように、馬群に追いすがり、最終コーナーで先頭を伺う。
しかし、レースは相手があってのもの。
いかに、現役最強馬とはいえ、このような破天荒なレース運びで勝利するには至らず。
オープン馬に成り立ての同世代ギュスターヴクライに1/2馬身及ばず。

デビュー前の若駒なら、いざ知らず、
年度代表馬にまで上り詰めた王者にはあってはならない大醜態。
お子ちゃま気質を丸出しのやりたい放題の走法。

これでも、2着に入る潜在能力には恐れ入るが、
今日の出走メンバーで相手になりそうな馬は
一年近く勝利から見放されている天皇賞ヒルノダムール1頭。
勝ち馬のギュスターヴクライはクラシック戦線に乗ることも許されなかった格下馬。
決して、2着を誇れるようなものでもない。

今日のような気性の幼さを矯正できないようでは、
他の最強5歳馬と勝負することは非常に厳しい。
有力馬を独占し、ナンバーワンに上り詰めた池江調教師にとっても屈辱的な敗戦。
デビュー以来手綱を握る池添騎手をもってしても、
制御できない精神的甘さはオルフェーヴルにとって致命的とも成り兼ねない。

今回は実力の違いに恐れを成して対戦を控えたライバル候補たちは、
オルフェーヴルに付け入る隙を大いに見出したであろう。
また、今後の世界進出において、弱点をさらけ出してしまった可能性もある。

ナムラクレセントが向こう正面で大まくりを見せ
去年の天皇賞・春同様、 荒っぽいレース運びを仕掛けたことにより、
煽られたオルフェーヴルのやんちゃな気質に火が付いたことは明白。
断然の1番人気馬が、他陣営から徹底マークされるのは必定。

次戦の天皇賞・春の大舞台で、今回のような醜態を再び晒すことは許されない。
調教師・騎手は大きな課題を背負ってしまう敗戦となってしまった。




また、今日のスプリングSでは、関東の横綱、
2歳チャンピオンのアルフレードが出走。
しかし、期待を大きく外す12着の大惨敗。
馬体は518kg(-6)と、成長期に体重を減らしてしまっていた。

体調が今一歩だったのか、
重馬場のコースが合わなかったのか、
もしくは、距離適正であったのか。

今後の上積みが期待しにくい内容で、皐月賞の本命候補から大きく後退した。

勝ったグランデッツァ、2着のディープブリランテ。
それに加えて、若葉ステークスを完勝したワールドエース。
これらの関西馬が本番でも人気となりそう。

主要なトライアルレースとなる、弥生賞の勝ち馬は関東馬のコスモオオゾラ。
しかし、馬場コンディションに恵まれた感もあり、能力は未知数。
そのため、関東馬の勝利にはアルフレードの復活は不可欠。
ダービーまで見据えると、皐月賞では勝ち負けのレースをしておきたいところ。
なんとか立て直して関東の競馬ファンを楽しませてもらいたい。

今日から、中京競馬場が新装開催。直線に急坂を設け、より東京競馬場に近づけたコース。
明日のメインレース、中日新聞杯(GⅢ)には、4歳牡馬ダノンバラードが出走。
福永騎手との初コンビ。
どのようなレースをしてくれるのか楽しみである。

その福永騎手が惚れ込む天才少女ジョワドヴィーヴルが本日のチューリップ賞(GⅢ)に出走。
大幅な馬体増を期待していたが、420kgで増量は+2に留まってしまった。
馬格のない馬は馬群にもまれた時にどうしても不利になる。
今日のレースはその不安材料が如実に出てしまう。

内枠5番と開幕2週目の阪神競馬場マイル戦では絶好のゲート。
スタートも五分の出。馬群の中段を内ラチに追い込まれることなく絶好の位置取り。
道中、若干、馬が行きたがる素振りを見せるも掛かるところまでいかず。
阪神のマイル戦で最終コーナーを内寄りに進出。ここまで、ほぼ理想的な展開。

しかし直線に入ってから前を行く馬に進路を塞がれてしまい、
エンジン点火のタイミングを失する。
内に潜り込み、わずか1頭分の隙間を抜けてくるも、阪神JFで見せた伸び脚は披露できず。
外からハナズゴール・エピセアローム2頭にかわされてしまう屈辱的な敗戦。

後続の馬に差された事がなかった女傑ブエナビスタの妹として、
期待を一身に集める超良血牝馬、三歳春の始動は苦いものとなった。
陣営としては、一度馬群の中で競馬を覚えさせる経験をさせたかったのだろうか。
それにしても断然の1.3倍、1番人気の馬が連を外すということは、
大きな代償をファンに支払わせる結果となってしまう。
競馬に絶対がないことは承知の上だが、気持ち的にも不完全燃焼の感は否めない。

無敗でオークス、もしくはダービー制覇を成し遂げて、秋には凱旋門賞。
そんな夢を感じされてくれた2歳牝馬チャンピオン。

新馬勝ちでもイマイチの競馬で首をかしげていた福永騎手。
今回も不発に終わったところを見ると、鉄砲がけはしないタイプかもしれない。
しかし、馬体が2kg増と、期待していたほどの成長を見せていない恐れもある。

まだ2世代目のディープインパクト産駒は、その成長力が未知数。
気性的に初戦が得意でないのか、期待値が高すぎたのか、
いずれにせよ、無事に行けば桜花賞でその結果がでる。

距離が足りないようであれば、皐月賞にエントリーしても
勝ち負けできそうな夢を抱かせたジョワドヴィーヴル。

今日の敗戦でその可能性はほとんど消え、この先、牝馬クラッシック路線を歩むであろう。
馬場が幾分重かったようであるが、発表は良。
1着馬ハナズゴールの勝ち時計は、1:35.5 (3F 34.0)と傑出したタイムではなかった。
ジョワドヴィーヴルは0.5秒離された1:36.0 (3F 34.8)。

同コースの阪神JFでの勝ちタイムが1:34.9(3F 34.1)だったことを考えれば、
ジョワドヴィーヴルの実力はまだまだこんなものではないはず。

圧倒的な勝ちっぷりでファンを魅了した同厩舎のお姉さんのレーヴディソールは無念の引退。
そのレーヴはチューリップ賞までは無敗で駒を進めていた。(桜花賞を前にして骨折)
ジョワドヴィーヴルの無敗がなくなってしまったのは残念だが、
幸いにして、小柄なディープ産駒とくれば、故障の可能性は低そう。
(できれば、馬体重を440kg台までは成長されて欲しいところではある。)

レーヴが叶えられなかった桜から樫の戴冠をもって、ファンに喜びを与えてもらいたい。

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうち2012年・競馬カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリは2011年・競馬です。

次のカテゴリはスポーツです。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。